「何でそうなるんだよ」
「理由は、気が散るからです」
「だったら陸もだろ。アイツは良いのかよ」
「ええ。構いません。香椎様はうっとうしいだけです」
「もういい。帰るわ」
2人の間は嫌な空気が溢れていた。
そのまま帰っていった。
「そんなこと言わないであげてほしいな」
陸はボソッと呟く。
「何でですか」
「優輝、この前の音楽会の時な、美怜ちゃんが対戦する事になったやん。皆は当然、葵さんを応援してたわけ」
皆、静かに聴いていた。
「でも、でもさ、あいつだけ面白くなるから、ちゃんと見とけって俺に言ったんや」
「………」
「でも、美怜にパンツ見えてるって言ったらしいんです」
英理が訴えながら言うが、そのことに対して美怜は赤面するしかなかった。
「英理、…い、今その恥ずかしい話…出さなくていいから//」
「…アイツ意外と美怜ちゃんの事見てるよ」
陸は優しい声で言う。