「朝からラブラブねー、二人は。」



あたしは、立ち止まり振り返った。


「あ、知世!…てか、なにラブラブって。」





「だって、ラブラブだったじゃない。」





「普通だって、」





「彼氏いない人にはそう思いませんー!」



べっー、と可愛らしく舌を出して歩き始めた知世は、本当に可愛い。




大谷 知世、ふわふわの黒髪で少し背が小さく本当に可愛らしい。
性格も優しくて、あたしの親友。




「杏奈、今日一緒に帰れる?」





「あ、ごめん。また、図書室に寄ってから帰るから遅くなるかも」



「そか…じゃ、また今度!」