「杏奈ー!晃くん下で待ってるわよー!」


「分かってるってばーーー!」


あたしは、リュックを取って急いで部屋を出た。



ダダダダダ



勢い良く階段を降りる
こんなの、毎朝のこと。



毎回毎回目覚ましをセットしてるのに、いつもギリギリになっちゃうんだもん。





「姉貴、朝からうるせぇ。」



軽く耳を抑えながらいう生意気なやつは…



「はぁー?よくも言ったわね、このバカ陸ー!弟のくせにっ!!!」



弟の陸しかいない。
陸はあたしより二つ年下の中学二年生。




中学生のくせに生意気なんだから。