「可愛い~」
ふと口から漏れた声。
「ですよね~」
彼は眉を下げニコニコと顔を向ける。
白くて
ふわふわして
ちっちゃくて
目がくりくり
ちょこんとおったってる耳がまた愛らしい。
「抱いてみますか?」
ひょいと柵の中から子犬を取り出すと、私に預けた。
手の中の子犬を撫でると、もっと触って!とでも言うように気持ちよさそうな顔をする。
でも、思ったより重み感じる……
「大丈夫ですか?重くないですか?」
「あ…少し……。でも、大丈夫です」
重みによってじわじわと下がっていく腕。
もう一度子犬をちゃんと抱き上げる。