次の日、ジャスティスは城にいる全員を世界の間に集めた。

最前列にはバルゴと、彼が率いる飛行隊と騎馬隊が並び、その後ろに各隊の兵士、侍従達と並んでいた。普段、城の外にしか出入りしない庭師も最後尾にいて、所在なさげに辺りをキョロキョロ見回していた。


天上球、魔界球、地上球はそれぞれが光っていて、天上球にはレスター・ゴードンが仏頂面で映し出されていた。


「まだ、始まらないのか?ジャスティス・“B”・リングレン!何時まで私を待たせるつもりだ!」

レスターは苛々と机を指で叩いていた。


でもチラチラと何度も入り口の扉に目を走らせている様子から、これから始まる事を密かに楽しみにしている事は明らかだった。