暫くそうして抱きしめていると凛々がそっと身体を離して「有り難う。ごめんなさい。」と無理に笑顔をつくりにっこりした。


その笑顔が余りにも痛々しくてジャスティスは凛々に回した腕を解く事が出来なかった。


「どうしたんだ。さあ、中に入って。お茶でも飲んで…」


ジャスティスが背中を押すと扉の前で凛々がピタリと足を止めた。


「今はいいわ。出来れば外で話をしたいの。」


ジャスティスはその様子に眉を寄せたが、追求はせず、「では庭に出ようか。」と促した。