その後は動かし方を何度か試し、コツをつかんで自由に動かせるようになった。


便利ねこれ。頭で考えるだけなんだもん。


そして目的通り、睡蓮にボートを近づけた。

近くで見ると睡蓮の凛とした花弁から優しい香りがたち昇るのが分かり、側ではポンっ!と小さい音をたてて花が咲いていく。


ホントに綺麗。

凛々はうっとりと水面に手を入れながら暫く見とれていた。

ボートは一面に咲き乱れる睡蓮の真ん中にとまった。
睡蓮の高さはボートより高いので先端の長い部分だけが飛び出しているだけだ。


ボートに寝転がり上を見ると睡蓮の輪に囲まれてい。


空が睡蓮の首飾りをつけているみたい。


そんな事を考えて花の匂いに包まれているうちにいつの間にかうとうと眠ってしまっていた。