ボートの表面や底を見たが、どこも壊れてなさそうだ。

そうっと乗ってみたけど水は入ってこない。

これなら大丈夫そう。

そう思い乗り込むとオールを漕がないのに滑るように動き出した。


ど、どうしよう。勝手に動いちゃったよ。と、止まれー!!
縁に掴まり目をつぶって心の中で叫ぶとボートはゆっくりと止まった。


よ、よかったー
どうなる事かと思った。
凛々はドキドキする胸に手を当てて肩を撫で下ろした。