「なんだよっそれ」

「一哉!?」

ドアに寄りかかって
私と羽修沙の会話を聞いてた一哉。

「なんで、そんな昔の言葉を律儀に守るわけ?」

「な…にそれ」

一哉が私に近づくなって
いったんじゃないっ!
ムカついて、涙がでてきそうだった。

そのときバキッて鈍い音が
聞こえた。

「…いってー」

気がつくと、右ほっぺを
抑えながら座り込んでる一哉がいた。

「羽修沙!?」

「お前、ふざけてんじゃねーよ!」

羽修沙は、一哉の胸ぐらを
つかみにいった。

「つっ!」

「お前が鈴波に、近づくなっていったんだろ!?なに、今更、鈴波が自分のそばにいなくなって寂しがってんだよっ!」

「大丈夫だよ!羽修沙!大丈夫だから!」

私は羽修沙を止めに入った。

「お前に近づくなって言われた鈴波の気持ちも考えろ!自己中っ!!」

「隼になにがわかるんだよ!?」

そういって、一哉は羽修沙の
腕を振り払い教室に戻った。

「羽修沙…」

「ごめん。つい…」

「ううん。ありがとう。これで一哉と距離ができたよ。」

なぜか、苦しそうな表情で
私の頭をぽんっとした羽修沙は
すっとたって、入るか。といい
教室に入った。