『一哉!!』
『もう…俺に関わるなっ!』
『な、なんで!?』
『いいからっ!俺に近づくなっ』
そう言われて、私たちの絆は
中学生の時にきえた。
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「どうしてっ…一哉がそうなったのかわからない」
泣きながら隼くんに
訴えかけた。
大切な人に拒まれる気持ちを
わかってほしいなんて
残酷なことも思ってしまった。
「それ…赤城に聞いたのか?」
「うん。さっき聞いたけど…」
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『お前は知らないほうがいいよ』
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「って、言われちゃった」
「…」
そう言ったときの一哉の顔が
忘れられない。
あなたにそんな表情を
教えたのは誰…?
私の知らないところで
何があったの…?
私が何かしたの…?
「一哉っ」
涙が止まらない。
隼くんも黙ってしまって…。
「間宮…」
そう呼ばれたのと同時に
私の体に軽い圧迫感。
私は、隼くんに抱き締められた。
「隼…くん?」
「あいつのことばっか、考えんなよ…」
「…え?はやとく…「はずさ。」
私の言葉をさえぎって
自分の名前を口に出した。
「はずさって呼べよ。鈴波」