『志穂ーーーー!』


クラスで誰かに呼ばれた。


振り向いてもいないものだから、正直焦った。


『オレだよ、志穂』


「奏太!!」


そ、奏太が私を呼んでいたらしく、

私が扉の方を見てなくて気づかなかったという……

ごめん、奏太。


「どうしたの?」


『“久しぶり”じゃない?まず』


「あっ………」


保健室の出来事で私が実は起きてたーみたいなことは、

知らないのか。