あたしたちは高校3年生で、同じ大学に進むことも決まっていました。でも、彼は重い病気にかかっていたんです。




「圭…また一緒にここで桜を見に来れる?」






「もちろん。僕たちがおじいちゃん、おばあちゃんになっても見に来よう!」






あたしよりも、圭の方がツライはずなの。圭はあたしを励ましてくれた。淋しい思いをさせないように、きをつかってくれた。





「ねぇ、由季。僕に何があっても、ここに連れてきてくれないかな?」




「うん。一緒に見よ?」






そのときの圭はすごく悲しい顔をしていて。まるで、これからおこることをしっていたかのように…