寄り添って空腹をやり過ごす間にも、体温は急速に下がっていく。



…少し、ほんの少しの戯れで摘み取っただけの華なのに、何故こんな切ない思いをしなければならないのか。
彼等の思いは間違いだったのか。



微かに薄れていく体温と、意識の中、ふたつの世界は再び口付けを交わす。



陽光に溶けいく雪のように優しい感触は、いつまでも、いつまでもふたりを包み、










ふたつの世界は、安らかな眠りに付きましたとさ。