手を繋ぐなんて無責任だと思う。

そのうち別れてしまう。

そのうち放してしまう手なんて




…繋ぐ必要性を感じない。



今も寂しそうな顔をして無言でついてきている。


「梓」


「!な、なぁに?」

不意打ちでビックリしたのだろうか、
言葉が詰まってる。

そりゃ普段、無言でお家にゴール
だもんな。

さすがに可哀想だ。

「大好きだよ。」

思ってないような言葉を吐く。

「!!」

驚いた顔をしている彼女。

それから顔が真っ赤になって、
えへへって笑う。

素直に可愛いと思う。


だけどこれが大好きかって言ったら、










…なんか、違う気がする。