「ホームルーム始めるぞぉ」

あたしは時がとまったかと思った…

こんなかっこいい人この世界にいたんだ

クラスの女子たちがキャーキャー騒いでいる
あたしは、そんなものなんて聞こえなかった。

ただ教卓の前に立つ彼を見つめていた。

「…い…おい…葵!!」「へっ!?」
あたしは桃の声に目を覚ました。

「なに見とれてんの!まさかぁ恋!?」
「そっそんなことないよ!」
「そぉ?」

たぶん…
でも、かっこいい
もしかして、本当に恋ぢゃない?
初恋が一目惚れ…?


「ホームルームの前に俺の自己紹介をする。名前は南直樹だ数学担当だよろしく!以上!」

えっ!?
それだけ?
もっと知りたいよ
好きな食べ物はなんなの?特技とかないの?
知りたい先生のこともっと知りたい。


今日はこんなことで学校が終わってしまった。

「ただいまぁ!」

「おかえりぃ」

ちょっと震えたやさしい声が返ってきた。
その声はおばあちゃん。
両親は離婚してどっちもどっか行っちゃったんだ。


バタッ
あたしは、ベッドに疲れた身体を倒した。
そして、あの南先生を思い出した。

かっこよかったなぁ、
先生って彼女とかいるのかなぁ?
てか、先生って何歳だろ?

明日、先生と話してみよっかな!

明日のこと考えてたらいつのまにか眠っていた。