規則的なリズムでボールをつく音が耳に入る。




大好きだったあの音。




体育館を覗けばバスケ部が練習していた。




まぁー、新入生に見せるためのゲームって感じだけど。




さすが強豪校なだけある。




個人個人の技術が高く、基礎からしっかりできている。




隣で見ている愛も目を輝かせている。




でも、何より感じるのが皆バスケを楽しそうにやっていること。




バスケをやるうえで1番大切なものを皆が持っているということ。




「青海⁈」




不意に自分の名前を呼ばれて振り向くとバスケ部の監督がいた。




「あ…お久しぶりです。久山先生」



「バスケ部入ってくれる気になったのか⁈」



「いえ、今日はただの付き添いで来ました」



「なんだよ…まー、その気になったらいつでも言えよ‼︎」



「はい」




入る気はさらさら無いけどいちおぅ返事をしとく。




あたし何回この誘い断ったっけ…⁇