「す…き……って感情………」

「そう。本当にないの?耕輔だけが好き?」

わかんない……。

好き…ってなに?

先輩のこと…好き……?

「わかりません……。でも…先輩といるとホッとします……」

「ねぇ、さやか。それが“スキ”だよ。つき合ってたころの好きとは違うの?」

「ぁ……」

いわれてみれば……。

あのころのスキは……いつも心でおもったキモチ。

(大空翔といると…キモチがホッとして、ぽかぽかする……)

「あ…たし…スキ…です!!」

「やったぁ~!!」

私たちは“運命の恋人”。

赤い糸が通ってる。

そう信じて疑わなかった。

でも、赤い糸なんて自分でいくらでも切ってしまえるんだから。