「ほんと…心配してくれてありがとう…。あたし、耕輔いなかったら多分部活行かなかった…。あたしが先輩ふったから…、会わす顔。ないんだ…。耕輔いなかったら、ホントに行かなかったよ。耕輔、ありがとね★」


その時、耕輔はぼそっと何かをつぶやいた。

そのつぶやきが、何かは聞こえなかったけれど。

耕輔に救われた“あたし”。

耕輔が苦しんでいるなら、助けてあげたい。

そう、思った。

あたしは幸せだった。

心配してくれる人がいて。

でもあたしはまだ知らなかった。