「ねー、あす」
私の前の席に座り、体だけをこちらに向けて悠里が言う。
「私さ、今日オムライス作ろうと思ってんだ。あす、食べに来ない?」
「いいの?」
「もちろん!」
悠里は両親を中学の頃に亡くしていて、高校に入って一人暮らしを始めたと言っていた。私も何度か悠里の家には遊びに行った事がある。
「美味しいオムライス作ってあげるからねー」
笑顔で言いながら私の頭を撫でる。