教室にはまだ誰もいなかった。私達は早く来すぎたらしい。
時間がたっぷりあるのに気づいた私は、紫乃に質問をした。

「ねえ、紫乃。あの人は誰?これからなんの授業をするの?当てられても答えられなかった場合はどうするの?ルールとかってある?」

私の多すぎる質問に、紫乃はびっくりしたようだ。

「あのさ、美織。質問多すぎるって。私も答えられないから。一つずつ答えていくね。」

呆れながらも、紫乃は一つ一つ丁寧に答えてくれた。