私...


思い出した


ここでピアスもらったあと...


あの時...指切りして...


このピアスを埋めた...


俺たちが結婚するときにまたここにきて
このピアスをつけてって...


それまでお預けって...


「ふっ...あぁ...うぅぅ」


涙袋が崩壊した気がした


私は涙を止めることができなくて

ひたすら流しつづけた



「小日向ぁぁ...!!」


私はまだ忘れられないような気がする


ここに来る度きっと小日向のこと思い出す



もうこのピアス

付ける時がなくなったし


結婚も


できないし


付き合うことだって...



「っ...!春!」


五十嵐くん...


「もうあいつのことは忘れろよ!忘れられないなら俺が忘れさせてやるから...」

そして私の唇に、

五十嵐くんの唇が当たる寸前で


私は思った


私は逃げてた...

小日向に振られて...

ただ五十嵐くんの気持ちを利用してただけだったんだよ


私本当サイテーだ


私は五十嵐くんから離れた

「ごめん...小日向のこと忘れられそうにない...」