「え...お前今なんて...」


俺が驚くのも無理もないだろう



「お前が病気だって?」


「そんな嘘バレ...」

「嘘じゃねーよ。」



あいつの顔がとても真剣で嘘ついてるようには見えなかった


「お前...春ちゃんにちゃんと言ったのかよ」



「言ってないに決まってんだろ」


「お前!春ちゃんの気持ちも考えてみろよ!あいつがどんな思いでお前のこと待ってんのか知ってんのか!?」


「っ...そんなのっ...そんなのしらねぇよ!!」


「あいつはお前のことずっと待ってんだぞ!それなのに何で本当のこと話さないんだよ!」


「泣くと思ったからだろ!もう俺のせいで泣くのは嫌なんだよ...」


小日向の部屋には俺たちの声が鳴り響いてた


「あいつは...あいつはあんな事があってからずっと泣いてた。もう胸が苦しいんだろ。
あんな事する方が春ちゃんにとっては一番苦しいんだよ」


たとえあいつが病気のこと春ちゃんに言ったとしても

春ちゃんはそれを絶対受け止めるはず

どんなに苦しくても

「お前は何にも春ちゃんの気持ちをわかってあげてない」


「でも...!」


「それなら...お前がそんなんなら春ちゃん...俺にくれよ」



何言ってんだろ俺...



アホなこと言ったよな



「...いいよ」

「お前なら春のこと任せられるから」


コイツは、本当にアホだ...

きっとコイツの中でも今辛い決心したんだろうな...