「だけど、勇大もカズもお前等も、拳じゃなくて話し合いで決着つけろよな。」
「……それができたら、とっくにしてますよ。」
「何か言ったか?花岡あ!!」
「こら、一々突っかかるんじゃないよ!!ごめんね、都子。先に帰っててもいいよ?」
「……大丈夫です、すみません……」

気を遣う部長に首を振ったミーコ。

何も言わずにまたミーコの頭を撫でると、部長は意を決したように顔をあげた。

「じゃあ、喧嘩、するか。」
「「はあ?」」
「とうとう頭おかしくなったのか?玉城?」

さすがの先輩達も戸惑いを隠せていない。

「喧嘩って言っても、殴りあいじゃないよ。口喧嘩ね。はい、そこのラインに2、3年。こっちのラインに1年並んでー。」

言われるままにラインに並ぶ部員達。

その中間に仁王立ちで構える部長。

「また殴りあいになりそうになったら、今度は俺がお前等殴るから、いいな?」