「本当なんなの、アイツ等!!部長と監督がいないからってさあ!!!!」
「確かに……こんな悪条件はじめてだもんな。」
「…………拓真、大丈夫か?」
黙ったまま作業する拓真に声をかけると、ピクッと体が揺れた。
「あはは、何、心配してくれてんのカズ!!大丈夫だよ、怪我してねえし!!」
振り返って明るく笑った拓真はそう言った。
「まあ、怖かったけどさ……でも、バスケしたいじゃん。これからこんなこと何回あるかわかんないし。」
「確かに、いつこんなこと起こるかわかんないもんね。」
「だな。でも、俺達4人で頑張ろう!!」
「……ああ。」
その日、俺達は先輩達には負けないと決意し、4人で拳を交わした。
「……いたっ!!」
「あー?何か言ったかー!!?」
それからは先輩の風当たりが酷くなった。
風当たりなんてもんじゃない、これは後輩いじめだ。
玉拾いだの、ミニゲームだの……
名前をつけているだけの、後輩いじめ。