「…………」
「…………」
「あーあー、あうう~」
「……颯汰。」
「ん?何?」
「公園、寄ってかない?」
「いいよ!!」

俺達は公園に向かった。

カラスが鳴き始めた公園は、夕陽に照らされてほんのり赤く染まってた。

「俺さ、」

レジがベンチに座りながら話始めた。

「颯汰のこと、親友だと思ってるから。」
「え……」
「前も言ったじゃん、“親友です!!”て、あの日。」

あの日……そうだ、レジが俺の手を引いて一緒に逃げた日。

「“親友”でいて、“心友”でもあって、“信友”でもあるからな!!」

忘れるなよ!!と言いながら、枝で地面に文字を書いた。

全部、“しんゆう”って読むのか……

「“心友”て、どういう意味?」
「心の友だよ。」
「“信友”は?」
「信じる友だよ……言わせるなよ、何か恥ずかしいじゃんか。」

嬉しくて嬉しくて、俺は笑ってレジに抱きついた。

「な、何だよー!!」
「ありがとう、レジ!!俺もレジが親友だと思ってるからな!!!!」
「あぶうう~!!」
「あはは、爽は親友じゃなくて、大切な妹だぞー!!!!」


とても幸せな気分で、俺は爽と一緒に家に帰った。




あれから6年……━━━