「……ダイは、大人だね。」
「はは、何だよ、急に!!」
「私だってヤスの立場だったら怒るよ。」
「まあ、しょうがないだろ。庇ったのは俺だし!!もともとその友達とも仲良く話してたからさ、ヤスは“裏切られた”と捉えたのかもな。それから俺以外にはあんまり心を開かなくなっちゃったんだ。」

そうだったんだ……

ヤスは、心に大きな傷を抱えてたんだね。

だから……

『僕は誰も信じない。』

「あれ?」
「ん、どした。」
「でも、私最後にヤスに言われたの。
『信じてみるよ、美姫ちゃんも先輩達も。』って。私なんて、『気に入った。』って言われたから、何か気持ち悪くて……」

そう言ったらダイが吹き出すように笑った。

「な、何よ!!」
「いや、あはは!!だから、最近ヤスが生き生きしてるんだ!!はは、なるほどなー!!!!」

そう言って頭をぐしゃぐしゃ撫でられて、よくわからないまま歩いてると、病院についた。