「ヤスが元気を取り戻してきたくらいに、俺が怪我して……」
「そうだ、どうして怪我したの?何か……あった、ってことだよね?」
「ああ、実は庇ったんだ。シュート決めてから態勢崩して頭から落ちてきた友達を。」
「えっ……」

ダイは笑ってさらっと言ったけど、私は驚いた。

「そ、それで怪我したの?」
「はは、まあな!!だって、あのまま頭から落ちてたら、友達死んでたかもしれないだろ?体が勝手に動いてさ、そいつの頭と首の下に俺の腕が入って、間一髪!!!!」

その時のことを想像して、ゾッとした。

だって、落ちてくる人の頭と首の下に自分の腕があるんだよ?

絶対……痛いに決まってる。


「んで、俺メンバー外れてそいつが入ったんだよ。それでヤスがめちゃくちゃ怒って……庇った奴も『庇ったのはダイの意思であって、俺は庇ってくれなんて言ってない』とかいってもう大喧嘩!!!!結局、俺の分まで頑張るってことでそいつがメンバーになったんだけどさ。」