「飯田、飯田……あ、あった!!」

ダイが声をあげたあと、

「あ、ダイちゃんと違うクラスだ~……」

と言うヤスの声が聞こえた。

どうやら、落ち込んでるらしい。

で、私はといいますと……

「……み、見えない……」

別に身長が低いわけじゃないんだけど、人が多すぎて……


「……みずはら、って、水の原っていう字?」
「え、あ、うん。みきは美しいに姫……」
「水原……水原 美姫……」



ドキッ



ヤスの呟く声に、一瞬ドキッとした。

名前を呼ばれてるみたいで……


「あ、同じクラスだ……」
「え、本当?」
「嘘言ったってしょうがないでしょ?」

うっ……

何、さっきからダイと私への対応が全然違うんだけど……

「ん?何?」
「……何かさ、ヤスって……」
「あああー!!!!ヤスとミズキ同じクラスじゃん!!!!いいなー!!!!」

ダイは心底羨ましそうに私とヤスを見てくる。