ぐいっ、

「わっ……!!」


ちゅっ


頬に、柔らかいものが当たるのと同時に、都子の匂いが鼻をかすめた。


「きゃー!!み、ミーコ先輩が!!」
「……ラブラブだなぁ。」

きょとんとしてる俺を横目に、1年までもが騒ぐ。

いや、うん。
そうだよな、驚くよな、都子が……

「え?みや、こ……?」

都子を見ると、赤く頬を染めながら俺の顔を両手で包んで言った。


「さっきの、仕返し!!」


ドキンッ


そんな顔するなよ、ズルイだろ。


「わ、またー!!?」
「えへへ、都子可愛い~」
「やめ、やめてよ、もう~!!!!」

そう言いながら笑う都子が、すごく可愛いって思ったのは、俺だけの秘密。

「もう、本当馬鹿。」
「都子になら馬鹿って言われてもいいや。」


そんなところも好きなんて、言ってやらないんだからね。




= Fin =