カチッ


ふっ……


「わあ、て、停電!?」
「ま、真っ暗だよ!!?」

只でさえ薄暗かった教室の電気が全部消えて、視界が真っ暗になった。

「きゃあ、何!?足下に何かいる!!!!」


きゃあきゃあとざわめくお客さん達。

そして、ちょうど教室の真ん中……



パチンッ



『う~ら~め~し~や~ああ~』


「「ぎゃあああああー!!!!?」」



赤色のセロハンを貼った懐中電灯の証明に照らされた、長く真っ黒な乱れた髪で、血染めの白装束を着たお化けが立っていた。

想像以上の迫力で、お客さんはもちろん、あたしまで……

「きゃああー!!!!」
「わ、ちょ、結愛!!?」

ぐいっと蓮次くんの服を掴んでしゃがみこんでしまった。

もちろん、蓮次くんはバランスを崩したわけで……

「あ、あぶねっ……!!」