そして、何だかんだあったけど蓮次くんの浴衣の試着も終わって、手直しやら調節をして衣装も内装、外装も終わった。

メニューも決まったみたいで。

「あとさ、思いついたんだけど!!」
「何?実行委員ー。」
「お化け喫茶だからさ、驚かす係つくらない?」
「おお、いいねー!!」
「メニューは何になったのー?」
「飲み物が4種類と、ケーキとか和菓子とか!!」
「いいねいいねー!!宣伝する係も決めない?」

うわあ、みんなすごいスピードで話進めるなあ。

手直しした衣装を着せられたあたしと蓮次くんはその様子をただただ見ていた。

「あ、だったら推薦したい人達がいるよ!!」
「誰ー?」
「桐谷くんと結愛ちゃんカップル!!いい宣伝になると思わない?」
「「え?」」
「しかも、宣伝しながら校内回れちゃいまーす♪」

呆気にとられるあたしの横で、蓮次くんはめんどくさそうな顔をしてる。

そうだよね、宣伝って……でも、蓮次くんと校内回れるのは嬉しいかも。

「お願いできる?当番の時間になったら戻ってきて、2人とも同じ時間帯にしとくから!!」
「……わかった。」
「うん。」

溜め息混じりの返事をした蓮次くんをチラッと見ると、しょうがないだろ、と言って笑った。

あ……こういう時の表情も好きだな、と思った。

でも、今回は言わないでおこう。