何だよ、勇大も都子もさ、こんな暑い中ラブラブしちゃってさー!!

「えい!!………えっと、何々……“強面の人”?……俺、ついてないなー」

何なら“可愛い女の子”とかの方が、よっぽど良かった!!!!


「あ?どうした、穂波。」
「監督、借りに、来ました。」
「ああ?めんどくせえな、まあいい。走ってやるよ。」

あー、監督と走りたくなかったー!!!!

「やっぱりついてない……」
「何か言ったか、穂波。」
「いいえ、ありがとうございます監督ううう!!!!」
「何泣きそうな顔してんだ、お前。」


あなたと走ってるからです!!

なんて死んでも言えません。


「……カズ、ファイト……」
「任せとけ……」

ポン、と肩に置かれたカズの手。

「カズちゃん……」
「……よくやった。」

片手の親指をグッとたててから、カズは走って行った。

「うおおおお、カズー!!!!!!!!」
「だから、何で泣いてるんだお前は。」

これには部員全員が同情した。