「あ、いたいた、蓮次くん!!」
そう、結愛。
『蓮次くんが走るなら大丈夫だね!!私、一生懸命応援するからね!!』
あんな風に言われたら、頑張らないわけにはいかない。
しかも、
「あ、園江だ……やっぱ赤いハチマキも似合うよなあ。」
「小さくて可愛いなあ。」
おい、何ニヤニヤしながら見てんだよ。
当の本人は全く気づいてないし。
「そろそろだよ、蓮次くん!!頑張ってね。」
「ああ。」
とりあえず、リレーは勝つしかねえな、こりゃ。
「お、レジじゃん!!レジもリレー?」
「悠、颯汰に叶多……」
「俺とソーダも出るんだ、リレー。」
「えー、そうなの!?」
「俺はギリギリ駄目だったんだよなぁ!!残念!!!!」
マジかよ……初っぱなからバスケ部の、しかも悠と叶多と当たるなんて。
「悪いけど、悠くん達には負けないからね!!うちの蓮次くんはすごいんだから!!」