隣のマネージャーさん。~番外編~



それから先輩達と衝突しそうになると、決まって口喧嘩が行われた。

口喧嘩というか……

『鬱憤晴らし大会』のようなものだが……

そうして毒を吐いてストレスを発散することで丸くおさまった。

翌年には後輩にヤス達が入ってきて、またそこでも問題が起こったりして。

それも大変だったが、レジ達1年が入った今は、そんなことがあったのかと思うくらい平和で穏やかで、楽しく部活ができている。

勇大は部長に、俺は副部長になった。


「美姫ちゃ~ん。」
「うわ、くっついてこないでよ、ヤス!!」
「今日も元気だなあ!!」
「「ダイ・ダイちゃん程じゃないよ!!」」

2年はいつもパワフルだ。





「今日もバスケ日和だな!!!!」
「バスケ日和も何も、毎日バスケしてるでしょ。」
「あはは、颯汰はいつも元気でいいよな!!」
「……お前もな、悠。」
「ふふ、みんな元気そうで何よりだよ。」

1年はいつも見ててほのぼのする。

みんな、とても可愛い後輩だ。


「カズー!!」
「……何だ。」
「楽しいね、毎日さ!!」

ふにゃっと笑った拓真の顔は、今年に入ってからよく見るようになった。

毎日楽しそうにバスケをする拓真。

あの頃のことを思い出すと、楽しく部活ができてるとわかると、安心する。





「……そうだな。」
「タク、何か嬉しそうね?」
「んー?ミーコがもうちょっと構ってくれたらもっと嬉しいよー?」
「調子に乗るな、チャラ男!!」
「うう、カズくーん!!」
「……くっつくな。」

こんなこと言うミーコも、楽しそうに笑ってる。

勇大が部長になって、先輩達が卒業して、1年・2年が入ってきて。

本当に毎日が楽しい。

「どうした、カズ。嬉しそうだな。」
「……毎日、平和だなと思っただけだ。」
「はは、そうだな。でも珍しいね、表情に出すなんてさ。」
「……変か?」

頬を触りながら尋ねると、勇大は首を振りながら笑った。

「いやいや、むしろ嬉しいかな!!」
「……そうか。」




大変だったが時期もあったが。

こんなふうに、楽しくバスケができる日々が。

大好きな奴等の嬉しそうな、楽しそうな笑顔を見ながら。


これからもこんな日が続けばいいと、


そう思った。


「カズー、勇大ー!!ミニゲームしようぜー!!!!」
「おう!!行こう、カズ。」
「……ああ。」



= Fin =




【みんなの過去篇】

やっぱり切なかったりシリアスっぽい場面が多くなってしまいました………汗

書きたいことがいっぱいで、うまくまとまってるかわかりませんが、温かい気持ちで読んで頂けたなら幸いです .○



そしてそして!!!!

次も書くのを楽しみにしていた【学校行事篇】です !!


部活のことばかりだったけど、そういえば……

体育祭は?
文化祭は?
球技大会に、クリスマス……

他にも、イベントというイベントを、部員達目線から書いていきたいと思います。



それでは、次のページから、どうぞ*。





「そろそろ、体育祭だねー。」
「全校生徒が赤と白の2チームに分けられるんだろ?楽しみだよな!!」
「何の種目出ようかなー!!!!」
「……ダルい……」
「レジ暑いの苦手だもんなー!!!!」



夏も終わりに近づく頃、三坂高校は体育祭の時季に差し掛かっていた。



「あっ、チーム分けの紙貼られてるー!!」

教室に帰ると黒板に紙が貼られてた。


「蓮次くん、一緒の赤組だね!!」
「あ、本当だ……」

ランダムに分けられた白と赤組。


「おー、園江と一緒のチームだな!!」
「俺もだ!!園江、頑張ろうなー!!」
「うん、みんなで頑張ろうねー。」

このように、好きな子や可愛い子にカッコイイ姿を見せたがる男子もたーくさんいるわけで。

「わ、私も赤組でした!!」
「やったー!!香澄ちゃんも一緒に頑張ろうね!!」


その横で、蓮次くんがムスッとしながら男子達を見ていたのを結愛ちゃんは知りません………



はてさて、どうなる?

体育祭!!!!





= 暑い熱い、体育祭!! =


パン、パンパン!!!!


蝉がミンミンと忙しく鳴く夏の空はどこまでも青くて。

体育祭にもってこいの晴天。


『さあ、今年も始まりました、三坂高校体育祭!!』


放送部の気合いの入った放送と、じめっとした蒸し暑さに、俺はさっそく伸びていた。

日陰に座ってボーッとする。

「何で、俺がリレーなんか出なきゃいけねぇんだよ……」

50m走でタイムが速い人から5人、というわけで俺のクラスの赤組からは俺とサッカー部と野球部の計5人が選ばれた。

「めんどくせえなあ……」

本心が口から溢れる。

でも、そうも言ってられない理由がある。



それは…………






「あ、いたいた、蓮次くん!!」

そう、結愛。

『蓮次くんが走るなら大丈夫だね!!私、一生懸命応援するからね!!』

あんな風に言われたら、頑張らないわけにはいかない。

しかも、

「あ、園江だ……やっぱ赤いハチマキも似合うよなあ。」
「小さくて可愛いなあ。」

おい、何ニヤニヤしながら見てんだよ。

当の本人は全く気づいてないし。


「そろそろだよ、蓮次くん!!頑張ってね。」
「ああ。」

とりあえず、リレーは勝つしかねえな、こりゃ。

「お、レジじゃん!!レジもリレー?」
「悠、颯汰に叶多……」
「俺とソーダも出るんだ、リレー。」
「えー、そうなの!?」
「俺はギリギリ駄目だったんだよなぁ!!残念!!!!」

マジかよ……初っぱなからバスケ部の、しかも悠と叶多と当たるなんて。

「悪いけど、悠くん達には負けないからね!!うちの蓮次くんはすごいんだから!!」





ああ、ちくしょう。

可愛いこと言ってんなよな、結愛め。

そんなこんなで迎えたリレー。

「はあ~…何でだよ。」
「はは、レジもアンカーかよー!!」
「爽やかに笑ってんじゃねえよ、悠。」

悠達は白組。

まあ、クラス対抗みたいなもんだからあまり関係ないけど……

ほぼ同時で俺と悠にバトンが渡った。

「走れ走れー!!!!悠ー!!!!」
「悠く~ん!!!!!!!!」
「きゃー、桐谷く~ん!!!!!!!!」

あまりの接戦に歓声があがる。

大半が女子のきゃーきゃーと耳をつんざくような叫び声で頭が痛くなりそうだったけど、ゴール直前。


「蓮次くん!!!!がんばれー!!!!!!!!」


グンッ


耳に届いた、好きな奴の声。

自分でもわかるくらい、足が前に出た。


『勝者、赤組~!!!!』

「ちくしょー!!負けた!!!!」

そう言って楽しそうに笑う悠と俺は、肩で息をすると空を仰ぎ見た。

「すごい、さすが蓮次くん!!かっこよかったよー!!!!」

結愛を見て、一言呟いた。


まだ、体育祭は始まったばかり。


「バーカ。」





『さてさて、体育祭も十分盛り上がって参りました!!!!次は皆さん、お待ちかねの“男子、部活対抗借り物競争”~!!!!』

「今年は借り物競争なのね~。」
「あ、先輩。」
「よ、結愛。毎年男子部活対抗は、コロコロと種目が替わるの。リレーとか、障害物競争とか。で、今年は借り物競争ってわけね!!!!」
「そうなんですね!!これは赤、白関係ないんだ~。」
「そりゃそうよ、部活対抗だもの。」


男子部活対抗は、運動部のみで行われる。

出場者は10名。

バスケ部は男子が9人しかいないから、その分部長が1人分余計に借りる物の書かれた紙を引くことになった。

「楽しそうだよね、借り物競争。」
「ですね!!」
「はい!!」

あたし達はわくわくしながらその様子を見てた。