翌日

「やっばい!遅刻するー!!」

現在の時刻。

7時28分。

あと2分でHRが始まる。

「うるせぇ…」

どきんっ

声だけでもわかる。

「裕也くん、おは…キーンコーンカーンコーン…」

この瞬間、ガーン…っていう効果音が似合うような顔をしていたであろう私。

「ショック…泣」

「バカ。諦めろ。」

キッ…と裕也君を睨む。

「とっくに諦めてる!!」

「おはよ。」

「はぁ?!このタイミングで何言ってんの?!おはよう言うの遅いよ!」

「うるせぇ。」

「…あほ…」

「は?」

「なんでもないっ!!」

このやり取りは、全クラスに聞こえていた。