その女の子は

『なぁんだ。そんなことかっ』


って、おい。


そんなことかっ。ですませんなよ。


『お父さんたち探すついでに


いいところに連れてったげる。


この街を紹介してあげるっ。』


そう、満面の笑みで言ってきたのだ。


もちろん、断ることが


できるはずもなく強制的に。


こんな、田舎にいいところなんてあるのだろうか。


そんな疑問も抱きつつ


俺はついていった。