私が雨宮先輩と付き合う事になったのは、昨日の部活が終わった後の話。

しかも多恵にしか言ってない。

それも、今朝話したばかり。

だから、まだ周りにはバレていないはずなのに。


諦めてついて来たけど。

何を言われるのか、何をされるのかわからない怖さから、逃げ出したくなる。

だけど、囲まれている今、逃げる事も出来ない。

怖くて俯いていると


「アンタ、雨宮くんとどういう関係?」


三人組の中のリーダー的存在なのであろう先輩が口を開く。

予想はしていたけど、聞かれた事は、やっぱり雨宮先輩の事。


「どういうって……」


この状況で、『昨日から付き合う事になりました』なんて正直に話すほどバカではない。

でも、何も答えないわけにもいかないし……


「マネージャーです」


先輩達に睨まれ、囲まれている私は、俯き小さな声で答える。