起き出してきた四つ子たち、露草(ツユクサ)と共に、朝食をとる。





村で獲れた米や野菜。


男たちが狩ってきた動物の肉。


子供たちが採集してくる木の実や山菜。





白縫村の食事は、都の下手な庶民たちよりも恵まれた豊かなものだった。






「まぁっ、おいしそう!」






汀はうきうきした様子で、いつも通り飯とおかずをぐちゃぐちゃに混ぜる。




炊いた米に、川魚の塩焼きと生の猪肉と葉野菜と干し葡萄が投入された光景に、一同、息を呑む。






「………姫さま」





露草は思わず諌めようとして、いやもうここは右大臣邸ではないのだ、と思い直した。





檀弓たちもさすがに見慣れてきたので、あえて何も言わなかったが、しかし頬が引きつるのは抑えようがなかった。






(………うぅ、見た目が半端なく悪い)





(よくあんなものを体内に入れられるな………)





(灯ったら、ずいぶん変わったお姫さまを連れてきたもんだわ)






てんでにそんなことを思いながら、蒼ざめた彼らは見て見ぬ振りを決め込んで食事をすすめた。