灯が刀で青瑞の姫の髪を断ち切ろうとした途端に、灯の身体は背後から飛ぶように迫ってきた蔦に絡め取られてしまった。
反動でがくんと後ろに体勢を崩す。
「ーーーーーくそっ!!」
自分に巻きついた蔦を切るよりもまず、汀の首を締めつけている髪を切ろうと、灯は不自由な身体で懸命に前に踏み出した。
汀があと数瞬で泉の中に倒れこみそうになったところで、汀の首に繋がっていた髪がぶちりと断ち切られた。
汀の身体ががくりと前のめりに傾く。
「ーーーーーおい、汀!?」
灯が覗き込むように首を傾げたが、汀の表情はその真っ直ぐな黒髪に隠されて見えない。
しかし、全身が弛緩したように力を失っていて、意識を手放してしまっていることが分かった。
灯は舌打ちをして、全身を捉えている蔦を全て切り刻む。
新手の蔦が襲ってくる前にひらりと跳び上がると、汀と青瑞の姫の間に降り立った。
反動でがくんと後ろに体勢を崩す。
「ーーーーーくそっ!!」
自分に巻きついた蔦を切るよりもまず、汀の首を締めつけている髪を切ろうと、灯は不自由な身体で懸命に前に踏み出した。
汀があと数瞬で泉の中に倒れこみそうになったところで、汀の首に繋がっていた髪がぶちりと断ち切られた。
汀の身体ががくりと前のめりに傾く。
「ーーーーーおい、汀!?」
灯が覗き込むように首を傾げたが、汀の表情はその真っ直ぐな黒髪に隠されて見えない。
しかし、全身が弛緩したように力を失っていて、意識を手放してしまっていることが分かった。
灯は舌打ちをして、全身を捉えている蔦を全て切り刻む。
新手の蔦が襲ってくる前にひらりと跳び上がると、汀と青瑞の姫の間に降り立った。