汀の唐突な発言にしばし動きを止めていた青瑞の姫は、またもや仲睦まじく言い合いを始めた二人を鋭く睨む。






『私の前でそのような………っ!!



私の悔しさを思い知るがよいっ!!』







声を荒げた青瑞の姫の感情に鼓舞されたように、周囲の植物たちの動きも急激に激しくなった。





「きゃあぁぁぁ〜〜〜っ!!」






青瑞の姫の髪が首に巻きついてきて、汀は思わず声を上げる。





「うっ、く、くるし………」





呼吸がままならず、汀は呻くような声を絞り出す。



首を締めつけてくる湿った髪をなんとか引き剥がそうとするが、すればするほど食い込んでくるようだ。






「汀っ、じっとしてろ!!」






灯はすぐに刀を振り上げた。