老婆の姿が見えなくなった後。
「………だから、何度も言っただろう?」
背後の壁代(かべしろ)の隙間から聞こえてきた不機嫌そうな声に、『青瑞の姫』が振り返る。
「ここは、占い処なんだから、もっと占い師らしくしてくれ!」
「え? どういうこと?」
「〜〜〜ちゃんとこれを使え、ということだよ!」
壁代の向こうから出て来た息吹は、苛々したように、汀の前に置いてある水晶玉を指差した。
汀はあっと目を丸くして、照れたように笑う。
「あらまぁ、そうだったわね。
この水晶玉を使って占いをするふりをしなきゃいけないんだったわね」
のほほんと言う汀に、息吹は大きな溜め息を吐き出す。
「………ほんっとに、変な女だな!
お前がやってるのは、まるでただの人生相談だよ!
どこにも占いらしさがないじゃないか!」
「うふふ、だって私、占いなんてしたことがないんだもの」
「だから、そのふりをちゃんとするというのが約束だっただろう?」
「あら、ごめんなさいね」
「………だから、何度も言っただろう?」
背後の壁代(かべしろ)の隙間から聞こえてきた不機嫌そうな声に、『青瑞の姫』が振り返る。
「ここは、占い処なんだから、もっと占い師らしくしてくれ!」
「え? どういうこと?」
「〜〜〜ちゃんとこれを使え、ということだよ!」
壁代の向こうから出て来た息吹は、苛々したように、汀の前に置いてある水晶玉を指差した。
汀はあっと目を丸くして、照れたように笑う。
「あらまぁ、そうだったわね。
この水晶玉を使って占いをするふりをしなきゃいけないんだったわね」
のほほんと言う汀に、息吹は大きな溜め息を吐き出す。
「………ほんっとに、変な女だな!
お前がやってるのは、まるでただの人生相談だよ!
どこにも占いらしさがないじゃないか!」
「うふふ、だって私、占いなんてしたことがないんだもの」
「だから、そのふりをちゃんとするというのが約束だっただろう?」
「あら、ごめんなさいね」