「…ごめんね?わざとらしいか…?」



あたしを中庭の壁に追い込み、
体で隠すようにあたしの前に立ったのは、

三汐くんだった。



「……もう少し早く来てあげてればよかったね…
ごめん……」


「……っな、なんで、三汐くんが
謝るの……?」



「………なんとなく…かな」



でも、三汐くんが来てくれて…
良かったのかもしれない。



「……ありがとう…三汐くん。」


あたしは三汐くんから
離れて教室に戻ろうとしたその時。






「……俺にしない?」