東の宮殿、アデル王子の部屋にはメイド服を着た女の子がいてアデル王子に何かを報告していた。
「は?あの姫は記憶を失っていたんじゃなくてディアナの生まれ変わりだって?
全然面白くない冗談だね」
「あの……アデル様?私は入ってきた情報を正確に報告しているだけです」
「なんだ……ボクを笑わせようとしたんじゃないんだ。
でもなぁ……人が生まれ変わるなんて話しイマイチ信じられない……
お前はもう下がっていい。また何か分かったら知らせに来るんだ」
「はいアデル様」
メイド服を着た女の子はアデル王子の部屋から出ていった。
「ムハト、どう思う?」
「アデル様、たしかに全然面白い話しではないですね。あの娘が癒しの姫の生まれ変わりで記憶も戻っているなら早く手を打たないと……もう一度あの者を使って今度は確実に……あの者なら薬草に詳しいはず……明日にでも私が会いに行きます」
「……今、行くのはまずいかもしれない」