別の部屋に連れて来られた七海はグレーの瞳が自分を見据えている事に耐えられず下を向いてしまう。


彼を取り囲んでいた人達は一人だけ残って部屋から出て行った。


「消えてしまったお前をずっと探していたんだぞっ」


「…………」


「何とか言ったら、どうなんだ!!」


荒げた声の大きさにビクッと肩が跳ねた。


さっき別の部屋で話しかけられた時とは違う。
怒っているんだって解かる。


でも、どうして……。