私、藤坂真雨はいつものように事務所に向かった。

事務所のドアに手をかけたそのとき。

ーバンッ。

「ちょっと、どういうことですか⁉」

な、何⁉
思いっきりドアを開けて英利華に問いかけた。

「どうしたの、英利華‼」

マネージャーの小山さんが、何事もなかったように笑いながらあいさつをする。

「あ、真雨!おはよう!」

「お、おはようございます…
あの、何かあったんですか?」