襟が小さめの白いブラウスに紺色のリボン。
リボンとお揃いの色でデザインされたプリーツスカートは、膝上10センチの長さ。
クラシカルだけど、どことなくおしゃれなデザインで気に入っている我が校、瑚玉(こだま)学園の制服。
これを着ると気持ちが僅かにでもシャキッとするんだけど、今日はどうにもそうならない。
もう一度ため息がでかかったところで、襖の向こうにある居間から皺がれたおじいちゃんの声が聞こえた。
「真奈! 朝飯が冷めてしまうから早く食べなさい」
「は、はーい!」
普段からチャキチャキした印象のあるおじいちゃんは怒ると怖い。
私は急いで返事をすると、ため息の代わりに大きく息を吸い込んでゆっくりと吐き出した。
今日は始業式。
学校に行けば、何かしらの進展はある。
先輩がいれば理由を聞けばいいし、いなければ会長たちに何か知らないか聞けばいい