9月1日。

自室の壁に飾られているカレンダーには、『始業式』と書かれている。

ベッドに腰掛けそれを眺めながら、私は大きくため息をついた。


「……ホントにどうしちゃったんだろ……」


一夜明けても水樹先輩からの連絡はないまま。

やっぱり何かあったんだろうか。

それとも私が何かしてしまったんだろうか。

昨日からずっと同じことを考えてる。

意図的に連絡がないのだとしたらと何度も思ううちに、LINEが既読になっているかを確かめるのもなんだか怖くなって。

私は、手にしたスマートフォンをそっと学校の指定カバンの中に入れると、ゆっくりと立ち上がる。

そして、自室の壁際に置いてある姿見に自分の全身を写した。