誰も居ないリビング。


もう馴れたはずでいたのに、孤独を感じている自分がいた。


ソファーには、枕と布団が片付けずにそのまま置いてあったし、テーブルの上の灰皿には、タバコの吸い殻が一本。


そこには、遥希がいた形跡が確かに残されていた。


そっとソファーに腰を掛けると、遥希が座っていた場所に触れてみる。


温もりは完全に冷めきり、皮の冷たい感触が指先から全身に伝わった。