そして、彼は少し真剣な顔をして言った。
「ごめん、俺…」
???
何を言い出すの…?
やっぱりお前と付き合えない…とか?
や、やだ…そんなことっ!!
「…里桜のこと、好き過ぎる」
ドキッ…。
自分でも、頬が熱くなるのがよくわかった。
「私も…春斗のこと、好き過ぎるよ…?」
私がそう言うと、春斗は、キッチンにいるおじさんとおばさんの方を見る。
おじさんとおばさんが、私たちに背を向けているというのを確認すると…。
私の頭の後ろを支え、ゆっくりと顔を近づけて来た。
そして、柔らかいものが唇に触れた。
私……春斗とキス、してる…?
キスって…こんなに幸せなんだ…。
ただ触れるだけのキスだったけれど…それはとてもとても、甘かった。
14歳の誕生日。
私は大好きな人と、初めての幸せを知りました…。
それはもしかして、神様からの誕生日プレゼント?