誕生日の前日。 「春斗くんの病状は、悪くなっていません。本人も元気だと言っていますし。だから、外出を認めます」 真人先生はそう言ってくれた。 嬉しくて飛び上がりそうになった。 その日は、春斗の病室には顔を出さなかった。 なぜか、真人先生が止めたから。 春斗はなにかやることがあるとか…言っていた。 よくわからなかったけれど、あまり気にせず、家に戻った。